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【米国個別株ビギナー向け】アマチュア長期投資家の2023年投資戦略~7月振り返りと今後~

米国株市場は、7月も好調ですね。

GAFAM+エヌビディア、テスラのマグニフィセントセブンのうち、グーグルとメタが今週の決算を受けて大きく上昇しました。

また、ビッグテックに入っていた資金が、市場全体に回ってきているように感じます。

私のポートフォリオは、ドルベースだと含み益が6月よりも増えているのですが、円高の影響もあり、円ベースだとあまり変わっていません。

とはいえ、昨年末と比べれば、相場はだいぶ落ち着いてきて、悲観的過ぎるわけでも無いので、気持ち的にはストレスを感じることなく投資できる状況になりました。

今回の記事では、好調を維持している市場を踏まえて、長期投資の視点から、

現在の市場環境の簡単な振り返り
7月の売買状況とこれからの売買予定

について、お話していこうと思います。

私個人の考えであり、本題から逸れる内容もあったりしますので、参考程度にご覧いただければ幸いです。

自己紹介

YY

ブログ運営者のYYです。記事をご覧いただきありがとうございます。
米国個別株やインデックスの長期投資を中心に運用しています。会計士の知識を生かした個別株の銘柄分析や、自身の失敗を踏まえた長期投資での気づなど、役立つ情報をブログにまとめていますので、よろしければ他の記事もご覧になってください。

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現在の市場環境

現在の市場環境をおさらいします。

ナスダックの上昇がS&P500、NYダウにも波及

まず、S&P500、NYダウ、ナスダックの3指数を見てみましょう。

2023年初来ではS&P500が+19%、NYダウが+6.5%、ナスダックが+35%と、前回まとめた5月と変わらずナスダックが高いパフォーマンスを出しています。

一方で、5月時点では年初来マイナスだったダウも6月以降は約6%上昇しています。

マグニフィセントセブン(GAFAM+テスラ、エヌビディア)に集まっていた資金が相場全体に渡っていった印象です。

(年初来パフォーマンス、TradingViewより)

未だマグニフィセントセブンは強い

ただ、7月に入っても依然としてマグニフィセントセブンは強いですね。

特にエヌビディア、メタは順調に伸びています。

今年ここまで大きく上昇している銘柄は、今後どれくらい上昇が期待できるのか、見極めが必要だなと感じているところです。

(年初来パフォーマンス、TradingViewより)

私もつい最近、大したポジションは持っていませんでしたが個別株で持っていたアルファベットを売ってしまったので、今後も手堅い成長が期待できそうな銘柄を新規で少し買いました。

伝統的なセクターも上昇を開始

セクター別のパフォーマンスもおさらいしておきましょう。

下のチャートは2023年初来のセクターETFのパフォーマンスを示したものです。

相変わらずテクノロジー(XLK)が強く、引き続き米国経済指標が強いためか、一般消費財(XLY)も伸びています。

(年初来パフォーマンス、TradingViewより)

一方で、6月に入って、工業(XLI)、エネルギー(XLE)、素材(XLB)、金融(XLF)なども伸びています。

金融はJPモルガンやウェルズ・ファーゴが良い決算を出した影響がありそうです。

こういった伝統的なセクターにも勢いが付き始めると、本格的な強い相場になってきているように個人的には考えています。

私が安いのではないかと5月に注目していたヘルスケア(XLV)ですが、ようやく年初来イーブン位の水準になってきました。

若干相場から取り残された感もありますが、長期で良い銘柄もあると思うので、引き続き注目しています。

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投資家心理は強気継続

次に、「投資家心理」を見てみましょう。

企業業績と並んで私が投資の意思決定をする際に最も重視しているのが投資家心理です。

ブルベア指数はだいぶ強気

投資家心理を見る際、CNNの恐怖指数(Fear & Greed Index)などもあるのですが、ここではよく見られるAAII(米国個人投資家協会)のブルベア指数を見ていきます。

現在は強気が45%、弱気が24%で、最も強気だった時期から少し冷めつつあるものの、個人投資家はだいぶ強気に傾いています。

過去平均の強気37%、弱気31%と比べても、若干高いですね。

The AAII Investor Sentiment Surveyより)

今の相場は過熱しているのか

では、実際に今の相場は過熱しているのでしょうか。

下のグラフはブルベア指数の強気から弱気を差し引いた値(つまり、プラスになる程強気)とS&P500指数の2010年からの推移をグラフ化したものです。

The AAII Investor Sentiment Surveyから作成)

確かに、強気の程度は歴史的に見ても高めの30%辺りにあり、短期トレードであれば心理的には売っても良さそうです。

一方で、市場が強気に転じてからそれほど時間が経過していません(過去は強気に入るともう少し長い期間続いている)。

また、直前の弱気にある期間が過去に例を見ないほど長く深かったことからの反発もあるように思います。

現在はインフレや景気後退、中国やロシアなどの地政学リスクが市場の足を引っ張る懸念材料ですが、3月に起きた地銀の破綻懸念など、投資家心理を一気に冷やすようなイベントが起きない限り、しばらくはこの相場が続くのではないかと思っています。

7月の売買の状況とこれからのプラン

以上の直近の状況を踏まえた、7月の投資状況と今後の方向性をお話します。

2023年の私の投資戦略、5月、6月までの投資内容はこちらをご覧ください。

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投資信託の積立は継続

引き続き、私の運用は米国株(個別株と投資信託)のみで、配分はこのような状況です。

現在、運用の60%近く(待機現金は除く)を占めている投資信託はS&P500指数連動型のみで、積立の中止、売却は行っていません。

7月も定期買付を継続しており、今後も資金が続く限り、買付を止める予定はありません。

個別株は新規も含め買い増し

個別株については基本的に1年以上の長期保有、安くなったタイミングで買う方針です。

① 押し目らしい押し目が無かったが、継続性も考慮して買い

6月から強気の相場が続いているため、押し目らしい押し目がほとんどありませんでした。

ただ、6月はほとんど個別株を買っていなかったことと、資金配分のある程度は定期的に買いたかったので、保有銘柄・監視銘柄の株価が少し落ちたところで買い進めています。

もう少し分かりやすく相場が落ちることも期待していたのですが、あまりそういった局面が来なかったので、これまでの買値よりも高い価格で買ったものもいくつかあります。

② 2銘柄を新規買い

7月は新規で、ビッグテックの一角と、製薬会社の2銘柄を買いました。

ビッグテックを買ったのは、持っていたアルファベットを売ってしまいポートフォリオのバランスがディフェンシブに寄ってしまうのと、この銘柄は長期的に成長が見込めるなと思ったためです。

製薬会社は興味本位なので、あまりポートフォリオの主要銘柄にすることは今のところ考えていません。

どちらも試し買いに近く、現時点では合計で個別銘柄のポートフォリオの5%程度です。

今後、安くなったタイミングで少しずつ買い増していこうかと思っています。

まとめ

今回は、7月の市況とそれを踏まえた現在の売買状況、今後の買い方についてお話しました。

株式市場が好調過ぎて、入るタイミングが難しい相場になってきています。

押し目買いを狙いつつも、長期ではそこまで買い値に差が無いと割り切って、ある程度定期的に買い増していくのが良いのではないかと思っているところです。

その他にも、米国株投資で有用な記事を書いています。

是非見てみてください。

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